"日記"カテゴリーの記事一覧
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12月14日,日本弁護士連合会主催の「国選弁護シンポジウム」が,岡山市で開催されます。
このシンポジウムの,プレ企画として,11月9日(金)午後6時から,岡山弁護士会館で開催することになり,プレ企画プロジェクトチームでは,当日は,韓国から国立警察大学校李東熹教授をお招きし,基調講演とシンポジウムを行うことを計画しています。現在,その内容を検討中です。詳細は,岡山弁護士会HPにも掲載予定です。
一般の市民の方々も,参加可能(無料)ですので,関心のあるかたはぜひおいでください。
韓国では,刑事訴訟法において,被疑者に対する取調べは不拘束状態で行うことを原則とする旨を定め,起訴後の保釈率も高く,実務においても,被疑者の身体拘束率は日本と比較して格段に低くなっています。
また,現在,日本でも議論が始まり,一部検察庁,警察において試行が行われている被疑者取調べの録音録画に関しては,韓国では,2007年改正刑訴法(2008年施行)により,捜査の透明化の確保を主たる目的として,映像録画制度が導入されています。
「調査の開始から終了まで全過程及び客観的状況」が録画対象とされています。
可視化導入の捜査への影響については,警察においても,現在では,自白させようという意識はなく,被疑者の態度を見極めて本当のことを言っているのかどうかを判断する根拠を固めればよいといいう意識に変わってきた。また,お互いに慎重に質問し,慎重に答えるようになり,自白はかえって得やすくなったとも言われており,可視化導入が,捜査の妨害になるとか真実を得られなくなるというようには考えていないと言われています。
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7月24日(火)14時30分から16時まで,倉敷市児島琴浦公民館での平成24年度人権教育講演会で,「ハンセン病問題から人権を学ぶ~ハンセン病療養所の将来構想と私たちのかかわり」という演目で講演をする機会がありました。
ハンセン病問題や「ゆいの会」の活動に強い関心をもっていただいている琴浦公民館長から,熱心なお誘いをいただき実現しました。
当日は,学区の先生方も含め,90人近い地元の方々に,講演会に参加していただき熱心に聴いていただけました。参加していただいた皆さまには感謝します。
「ゆいの会」も,こうした活動を通じて,一人でも多くの市民の方々に,人権問題としてのハンセン病問題を知っていただくきっかけになればと願っています。
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7月15日~16日ソウル,17日~18日小鹿島(ソロクト)に行ってきました。
2012年7月16日14時~18時,韓国言論振興財団記者会見場(プレスセンター19階)で,ソウル大学社会発展研究所主催の「2012 한센 인권 국제 심포지엄 」(ハンセン人権国際シンポジウム)が開催され,日本からはソロクト弁護団ら13名が参加しました。
ソロクト訴訟,その後の我が国のハンセン病補償法に基づき,戦前ソロクトに隔離収容されたハンセン病患者の補償申請を一緒に取り組んでいる韓国弁護団は,現在,韓国政府に対し,同政府が1945年以降ハンセン病患者に対して行った断種・堕胎の責任を追及する裁判を提起しています。
シンポジウムでは,断種堕胎裁判の原告である男性と女性,それぞれ一人の方が,今も心の中から消えることのない辛い体験について話をされ,韓国,台湾,日本からそれぞれの国におけるハンセン病患者に対する断種・堕胎の事例報告を行いました。
最後に,韓国弁護団から,断種堕胎裁判の経過,意義,課題等について報告があり,討論が行われました。
引き続き,この問題の解決に向けて,努力しなければならないとの思いを強くしました。
その日の夜は,韓国弁護団と一緒に食事をしながら楽しい時間を過ごすことができました。
17日は,ソウルから飛行機とマイクロバスを乗り継いで,小鹿島に向かいました。
日本の弁護団としては,3年ぶりの訪問でした。自治会に立ち寄り挨拶をしたあと,朴院長を表敬訪問し,国立ソロクト病院の現状や将来構想などについての考えをお聞きしました。
(国立小鹿島病院)
ソロクトでは,年間50~60名が亡くなられるとのことでしたが、再入所される方が,ほぼ同数おられるので,入所者数は大きな減少はないとのことでした。現在の入所者は590名です。
3年前とは,病院も入所者の居住棟も新しく建て替えられて,住環境は大変改善されていました。
朴院長のお話では,入所者が大幅に減少し,その存続が問題となるのは20~30年先のことと考えているが,いまから将来構想
のことも検討しており,ソロクトは将来も医療機関として存続させたいと考えている,ということでした。
また歴史的建物等は,登録文化財として15の建物等をすでに登録しており,将来にわたって残していきたいという話をされていました。
入所者自治会長によれば,ソロクト裁判の原告の3分の1の方が現在までにすでに亡くなられたそうです。
何人かの方の住宅を訪問し,お元気な姿を拝見し,また久しぶりの訪問を喜んでいただきました。
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平成24年6月24日(土)午後2時から,日本教育会館(千代田区一ツ橋)で,日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協),原爆症認定集団訴訟原告団,同弁護団、全国支援ネットワークなどが主催して「原爆症認定集団訴訟からフクシマへ手渡せるもの」と題するシンポジウムが開催され,出席しました。
原爆症認定集団訴訟は,現在,広島高裁岡山支部に係属している川中訴訟を除き,全ての訴訟が終結しました。平成21年12月に制定された「原爆症認定集団訴訟の原告に係る問題の解決のための基金に対する補助に関する法律(基金法)に基づく,敗訴原告に対する基金による救済を受けず,原判決の誤りを正すため,控訴に踏み切りました。
原爆症認定集団訴訟における勝利判決の積み重ねの結果,平成19年8月には,阿倍首相(当時)が認定基準の見直しを発言し,平成20年4月には,「新しい審査の方針」が策定され,平成21年8月には麻生首相(当時)との間で「原爆症認定集団訴訟の終結に関する基本方針に係る確認書」(確認書)が締結されました。
しかし,その後も,確認書での約束を反故にするかのように,厚労省が大量の認定申請却下(および却下処分に対する異議申立ての棄却)を行っていることを受け,あらたな原爆症認定訴訟が各地で提起され,提訴者数は100名を超えています。
岡山でも,平成23年11月,1名の原告が訴訟を提起しています。岡山のケースは,厚労省が定めた「新しい審査の方針」に合致することが,原爆症認定申請時に添付した資料から明白であるにも関わらず異議を却下した事案で,原爆症認定申請の審査が,現在も,いかにずさんに行われているかを示しています。
福島へ手渡せるもの/原爆症認定訴訟 原告団らシンポ
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先週末は出張が続きました。
5月25日(金)は,13時から,厚労省で,厚労省担当課と統一交渉団とのハンセン病療養所の将来構想に関する作業部会がありました。
今年の6月22日に行われる,ハンセン病問題対策協議会で議題となる将来構想問題等に関して,意見交換をおこないました。今年の協議会では,入所者がいなくなった後,療養所をどのような形で残し,我が国のハンセン病政策の歴史を伝えていくかも,重要な議題の1つとなります。
その後,14時30分から「ハンセン病療養所の将来構想を進める会」の会議があり,その夜は横浜で泊まり,今年4月から横浜で教師をしている次男,横浜で弁護士事務所を開業している友人と合流して,食事をしながらしばしゆっくりと時間を過ごしました。
翌26日(土)は,13時から,大阪市内で行われた原爆症認定訴訟弁護団会議に参加。原爆症集団訴訟終結後において,新たなに原爆症認定基準の下で大量に申請却下されている被爆者を救済するためあらたに各地で提訴している原爆症認定訴訟の弁護団が集まり,現在の各地の状況や今後の進め方などについて意見交換を行いました。
27日(日)は,岡山市内で開催された,東神戸診療所の郷地秀夫医師による内部被曝の講演会に参加しました。
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5月15日午後6時30分から,岡山市のきらめきプラザで,【障害者自立支援法を廃止し,総合福祉法の制定 国は「基本合意」を守れ! 岡山フォーラム】(主催:自立支援法違憲訴訟岡山元原告 自立支援法違憲訴訟岡山弁護団 自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす岡山の会)がありました。
自立支援法違憲訴訟は,国との基本合意ができ,訴訟を取り下げたが,基本合意が反故にされそうな事態になっており,いわゆる政策形成型訴訟と呼ばれる訴訟を闘ってきた,各弁護団に共闘を呼びかけ,今回のフォーラムが開催されました。
自立支援法違憲訴訟弁護団の呉裕麻弁護士の報告などのあと,ハンセン病違憲国賠訴訟瀬戸内弁護団,原爆症認定訴訟岡山護団,中国残留孤児国賠訴訟岡山弁護団が連帯の決意表明を行いました。
原爆症認定訴訟弁護団からは私が,ハンセン病違憲国賠訴訟弁護団からは井上雅雄弁護士が,残留孤児訴訟岡山弁護団からは則武透弁護士が,それぞれ連帯の決意表明を行いました。
5.15障害者自立支援法廃止の基本合意約を守れ!岡山フォーラム | 岡山県労働組合会議
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5月12日(土)岡山弁護士会主催(日弁連,中弁連共催)の2012憲法記念県民集会が,さん太ホールで開催され,約200名が参加しました。実行委員,執行部,弁護士会事務局の方々には,お世話になりました。改めて感謝します。
第1部では,甲山事件のえん罪被害者山田悦子さんと甲山事件の弁護人であった上野勝弁護士により,山田さんが,捜査官との力関係のなかで,どのようにして虚偽自白に追い詰められていったか,その間の苦悩について語りました。平凡に誠実に生きてきた人がいきなり無実の罪の疑いを掛けられ犯人に仕立て上げられていく過程に改めて胸を打たれました。
第2部では,当事者のお話を受けて,上記お二人に,安原浩弁護士,浜田寿美男奈良女子大学名誉教授,小坂井久弁護士の3名の方が加わり,虚偽自白が生まれるメカニズムや,我が国の刑事裁判において供述調書が重視されこれがえん罪を生む原因の1つとなっていること,こうしたえん罪を防止するためには,取調べの全過程の可視化が重要・不可欠であること,そして裁判員裁判が始まったことや村木事件無罪判決などにより検察神話が崩れてきたことなどを契機にして,とりわけ2011年以降,我が国における取調べの全過程の可視化に向けた動きが始まっていること等,について活発な議論が交わされました。
すでに多くの国で,取調べの可視化や弁護人の取調べ立会権などの制度が確立しており,我が国においても,取調べの全過程の可視化の実現は刑事司法改革の重要な柱となっています。
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岡山弁護士会は,2012年5月12日(土),2012憲法記念県民集会「取調の可視化実現を目指して」を開催します。
今年は,現在非常に国民的な関心にもなっている捜査の可視化の問題を取り上げます。
ぜひ,多くの県民の皆様に,参加していただきたいと願っています。
なお,岡山県内では,今年3月16日,倉敷市議会は,岡山弁護士会が請願していました「速やかな取り調べの可視化(取り調べの全過程の録画)の実現を推進する意見書の提出について」(24.3.16発議2号)を採択しました。
(県民集会の日時,場所)
日時:2012年5月12日(土)午後1時30分~4時30分
場所:山陽新聞社本社ビル1階 さん太ホール
岡山市北区柳町2ー1ー1
第1部 対談
「甲山事件にみる密室取調べとえん罪のメカニズム」
山田えつ子(甲山事件えん罪被害者),上野勝(弁護士)
第2部 シンポジウム
安原浩(弁護士,元広島高裁岡山支部長),小坂井久(日弁連取調べの可視化実現本部副本部長),浜田寿美男(奈良女子大学名誉教授,発達心理学,子ども学)
参加: どなたでも参加できます。無料です。
岡山弁護士会HP 県民集会チラシ
1333700496_4.pdf (application/pdf オブジェクト) -
平成24年3月21日,国立療養所長島愛生園入所者の加賀田一さんが,逝去されました。享年94歳。22日,愛生園で告別式が執り行われました。遺骨は,故郷に戻られるとのことです。
加賀田さんは,かつて長島愛生園の入所者自治会会長もされ,人間回復の橋を呼ばれている邑久長島大橋の架橋運動に尽力されました。
平成22年に岡山で開催されたハンセン病市民学会の第1日目のパネリストとして登場されて,「長島事件」を振り返り,生き証人として,当時の情景が目に浮かぶような語り口でお話をされていたのを思い出します。
とても温厚な人柄で,愛生園歴史館等でお会いしたときなどに大変親しく話し掛けて頂きました。
「島は動いた」(文芸社 2000年刊),「いつの日にか帰らん ハンセン病から日本を見る」(文芸社 2010年)を刊行されています。ぜひ,読んでみてください。
ご冥福をお祈りします。