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一般社団法人ハンセンボランティアゆいの会

ハンセンボランティア「ゆいの会」は、一般社団法人ハンセンボランティアゆいの会となりました。 岡山県瀬戸内市邑久町にある国立ハンセン病療養所長島愛生園 ・邑久光明園でボランティア活動をしています。 本ブログでは,当会の活動のほか,ハンセン病問題に関する 最新の情報も随時掲載しています。           

十坪住宅「徳島路太利」修復保存のための街頭活動
ハンセンボランティア「ゆいの会」が3年前から進めている、国立療養所長島愛生園の十坪住宅「徳島路太利」の修復保存運動で、昨日(2019年3月2日)、岡山駅で、市民に「徳島路太利」修復保存のためのクラウドファンディングへの協力支援の呼び掛けをしました。

ゆいの会からの協力支援のお願い文

平成13年5月11日の熊本地方裁判所ハンセン病国家賠償請求訴訟判決から18年近くが経過しました。国立ハンセン病療養所入所者の急速な高齢化と入所者数の減少が進んでいます。
 こうした中で、日本のハンセン病隔離政策の歴史を後世に語り継ぐと共に人権教育の場として、ハンセン病療養所に残る歴史的建物や史跡(敷地を含む)を永久に保存することが喫緊の課題となっており、統一交渉団と厚生労働省の協議が続いています。
 かつて、我が国では、国の絶対隔離政策の下、官民一体による「無らい県運動」(自分たちの町や県からハンセン病患者が一人もいなくなることを目指した運動)が行われました。この過程で、ハンセン病は「恐ろしい伝染病」という誤った認識が社会に植え付けられました。地域社会や市民にハンセン病に対する差別偏見が定着しました。その結果、患者は社会内で居場所を奪われ、家族までもが差別偏見にさらされることになりました。その中でも、戦前に行われた「十坪住宅運動」は、「無らい県運動」を支える国民的な運動となり、多くの市民や民間団体が、寄付という形で「十坪住宅運動」につよく関わってきました。
 当会は、3年前から、国立療養所長島愛生園に5棟が残る「十坪住宅」の一つ「徳島路太利」(記録によれば、竣工:昭和13年3月25日、坪数:10.00坪(33.12㎡)、寄付者:徳島ロータリー)修復保存の署名・募金運動に取り組んでいます。現時点で約650万円の募金が集まりました。この中には長島愛生園の入所者からの寄付も含まれており、人権の大切さを学ぶ新たな使命を担う「十坪住宅」の修復を心待ちにされています。
 これまで、長島愛生園、同入所者自治会、地元建築士等の方々のご協力により、「十坪住宅」の屋根にブルーシートを貼る緊急保全措置を行い、現場測量等を行ってきました。そして、今年は、いよいよ、「徳島路太利」の修復に向けて、当会と建築士事務所との間で設計契約を締結し、修復事業の設計監理、修復のための業者の選定という段階を経ていくことになりました。こうした修復に向けた道筋が見えてきたことから、修復のための資金の調達のさらなる努力が求められることになり、今回のクラウド・ファンディングを取り組むことにしました。ぜひともご支援ください。


十坪住宅「徳島路太利」修復保存事業〜残そうハンセン病隔離政策の歴史〜 - クラウドファンディングのMotionGallery


山陽新聞2019/03/03朝刊
https://www.sanyonews.jp/article/876252




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