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ハンセンボランティア「ゆいの会」

岡山県瀬戸内市邑久町にある国立ハンセン病療養所長島愛生園 ・邑久光明園でボランティア活動をしています。 本ブログでは,当会の活動のほか,ハンセン病問題に関する 最新の情報も随時掲載しています。           

『長島は語る 岡山県ハンセン病関係資料集・後編』発刊

3月6日、岡山県から、『長島は語る 岡山県ハンセン病関係資料集・後編』が発刊されました。
これは、2007年2月28日に発刊された『長島は語る 岡山県ハンセン病関係資料集・前編』に続く後編です。本文799頁に及ぶ大部なものです。

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山陽新聞「ハンセン病差別実態が浮き彫り 資料集後編を県が刊行
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/
2009/04/11/2009041100454926004.html

本資料集の「編集の方針と経過」によれば、編集方針は以下のとおり。

第1に、未公開の文書資料(一次資料)を中心に『前編』『後編』の二部を刊行することである。これは2005年3月の国の「ハンセン病問題に関する検証会議」の活動の内容に文書資料があまり含まれていないので、国の検証会議の最終報告書を踏まえつつも、重複を避けて文書資料を刊行することに意義があるとの認識からである。また、わが国最初の国立ハンセン病療養所が本県に開所し、光田健輔園長と長島愛生園が、国の隔離政策の推進に大きな影響を与えたことからも、岡山県が一次資料を中心とした資料集を発刊する意義は大きいとの考えから、入所者の記憶に基づく証言と記録された一次資料を基に、ハンセン病問題の正しい理解を願いつつ資料を厳選し収録したものである。

第2に、人権尊重の立場に立ち、偏見・差別解消に向けた取り組みの一環と位置づけて資料の所在を探り、収集・検討して編集作業を進めた。隔離政策によりハンセン病患者・回復者本人はもとより、その家族に様々な偏見や差別が加えられ、人権が侵害されてきた。その責任は、基本的には国にあり、そのうえに立って国の施策が進められるべきである。しかし、国の責任からくる施策のみでハンセン病問題が解決するのではない。「無らい県運動」を推進してきた県はもとより、ハンセン病患者をいぶり出し、家族と地域の絆を断たせ、隔離に手を貸し、その家族までも偏見や差別によって苦しめてきた「世間」、つまり社会全体の在り方も問われているからである。国の責任は勿論のこと、社会全体、個人の責任も問いながら、ハンセン病問題を風化させずに、二度とこのようなことが繰り返されないようにしなければならない。このため、入所者の苦難の歴史を真摯に受け止め、入所者と入所者に寄り添ってきた個人や団体の歩みも含めた資料集を目指した。この資料集が研究と教育・啓発に活かされることを願って編集を進めた。

(以下略)」


ちなみに、

『前編』の内容は、

第一章 長島を療養所に
第一節 長島愛生園
第二節 邑久光明園

第二章 隔離政策の展開
第一節 岡山県の無らい県運動
第二節 幾山河を越えて

第三章 療養所の整備
第一節 施設の整備 
第二節 十坪住宅の建設

第四章 長島事件と自治
第一節 長島事件
第二節 入所者の自治

第五章 入所者としての生活
第一節 医療
第二節 療養所内での生活

収録資料 489点


『後編』の内容は、

第一章 続く隔離政策
第一節 収容の実態
第二節 隔離をめぐる諸問題
第三節 優生政策と断種

第二章 暮らしと入所者作業
第一節 医療
第二節 入所者の暮らし
第三節 入所者作業

第三章 らい予防法の呪縛
第一節 らい予防法の制定 
第二節 らい予防法下の葛藤

第四章 人間回復への歩み
第一節 交流の歩み
第二節 邑久長島大橋の開設

第五章 長島の教育
第一節 戦前・戦中の教育
第二節 戦後の義務教育
第三節 岡山県立邑久高等学校新良田教室

第六章 宗教・文化
第一節 宗教
第二節 文化・スポーツ

第七章 予防法の廃止と国賠訴訟
第一節 らい予防法の廃止
第二節 国賠訴訟の判決と課題

収録資料 451点

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