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一般社団法人ハンセンボランティアゆいの会

ハンセンボランティア「ゆいの会」は、一般社団法人ハンセンボランティアゆいの会となりました。 岡山県瀬戸内市邑久町にある国立ハンセン病療養所長島愛生園 ・邑久光明園でボランティア活動をしています。 本ブログでは,当会の活動のほか,ハンセン病問題に関する 最新の情報も随時掲載しています。           

大谷藤郎氏逝去
12月7日、国際医療福祉大学初代学長などを務められ、「らい予防法」の廃止に尽力された大谷藤郎先生が亡くなられた。86歳。
http://www.iuhw.ac.jp/pdf/2010.12.08.pdf
 
 晩年、国立ハンセン病資料館設立に、とても情熱を燃やしておられました。

熊本判決後の内閣総理大臣談話を受けて、2002年5月7日に、ハンセン病資料館施設整備等検討懇談会が設置され、大谷藤郎先生が座長を務められました。

大谷先生には、2002年5月27日(第1回)から2007年3月23日(第17回)まで約5年間続いた上記懇談会に、参集者(委員)の1人として参加したことをきっかけに、親しくしていただきました。会議のあと、喫茶店で貴重なお話も聞かせていただくこともありました。とてもおおらかで包容力のある先生という印象でした。

前記懇談会では、長島、菊池にも資料館を整備すべきということも議論がなされたものの、最終的には、高松宮記念ハンセン病資料館の拡充整備をし、新たな国立ハンセン病資料館としてリニューアルするという結論になり、中間報告書(案)では、ハンセン病資料館の充実については、「内閣総理大臣談話を踏まえ、国は上記のような役割や機能を備えたハンセン病資料館を設置することが必要である。その際には過去の経緯に鑑み多磨全生園内にある高松宮記念ハンセン病資料館の充実を図ることが望ましい。」という結論が提案されました。

しかし、これにはどうしても納得がいかず、それ以外の各療養所でも、将来、資料館あるいは資料室の設置が可能となるような一文をぜひ追加してもらいたいと強く求め、最終的に、大谷先生の判断で、上記文章に続いて、「今後、多磨全生園以外の各施設については、それぞれの実情に応じた資料の保存のための措置が講じられるべきである。」という、一文を加えていただくことができました。


ハンセン病資料館施設整備等検討懇談会中間報告書

その後、国立ハンセン病資料館以外にも、愛生園を始めとしていくつかの療養所でハンセン病資料を展示する資料館・資料室が設置されることになったことについては、この報告書のこの一文が重要な役割を果たしていると思います。


最後に、大谷藤郎先生のご冥福をお祈りします。







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