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3月23日、広島高裁松江支部(塚本伊平裁判長)で、ハンセン病非入所者遺族訴訟(鳥取訴訟)の控訴審第1回口頭弁論が開かれました。
第一審の鳥取地裁は、一般論として、ハンセン病患者であった亡母(非入所患者)とは別に、国のハンセン病隔離政策による、その子ども自身の固有の被害があることを認めつつも、全く不合理な事実認定に基づき、原告には被害はなかったとして、国賠請求を棄却しました。
また、第一審判決は、非入所者である亡母の賠償請求権を相続したとの原告の主張についても、請求権は時効により消滅しているとして、原告の請求を棄却しました。
そのため、原告は控訴し、さらに主張立証を行い、改めて控訴審での判断を仰ぐこととしたものです。第2回期日には、控訴人側から、控訴審での立証計画を提出する予定です。
第2回口頭弁論は、6月15日(水曜日)午後1時30分です。
毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160324/ddl/k32/040/502000c
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2016年1月9日、岡山県瀬戸内市の国立ハンセン病療養所・長島愛生園を、厚生労働省の歴史的建造物保存等検討会の委員である東京工業大学の藤岡洋保名誉教授(近代建築史)が訪問し、平成27年度緊急補修対象となった回春寮の追加調査を行った。
2月中に補修計画を作り、3月にも着工する見込みとのことである。
山陽新聞デジタル2016年1月11日
http://www.sanyonews.jp/article/282964/1/ より
歴史的建造物の保存等検討会議事次第
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128586)
歴史的建造物の保存等検討会第8回議事次第および資料
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/img-714091653.pdf
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第11回邑久光明園 人権啓発展示会ーハンセン病問題を正しく理解しようーが、開催されます。
ぜひ、お立ち寄りください。
期間 平成28年1月22日(金)~1月27日(水)
時間 午前9時~午後5時
場所 道の駅 黒井山グリーンパークゆうゆう交流館(瀬戸内市邑久町虫明5165-96番地)
【交通アクセス】
■自動車
岡山ブルーライン 虫明ICと備前ICの中間
■電車:JR赤穂線
JR邑久駅下車 タクシー約20分
JR日生駅下車 タクシー約20分
主催 公益財団法人 邑久光明園友愛会
共催 国立療養邑久光明園
邑久光明園入所者自治会
ハンセンボランティア「ゆいの会」
外島保養院の歴史をのこす会 -
11月28日(土)、岡山弁護士会の弁護士23名で台湾の新竹律師公会を訪問した機会に、有志10名で、楽生療養院を訪問。楽生院訴訟の原告であった何人かの方々のお部屋を訪問し、楽生院があった旧居住地区も訪れました。
現在も、かつて台湾楽生院が存在した旧居住地区の斜面を削って、地下鉄の操車場等の建設がされています。工事は、2017年には完了する予定だそうですが、この工事によって、新しい病院が建設されている地区と旧居住地区は分断され、楽生橋と呼ばれる橋で行き来きをしなければならなくなっています。
この工事のため、新病院や旧居住地区の地盤に亀裂が入り、建物にもひび割れ等の被害が発生し、旧居住地区の建物は倒壊の危険があるため、その後仮補強工事が行われましたが、建物などのひび割れは広がっているため、危険な工事に反対する楽生院保留自救会やそれを支援する学生が計画の変更などを訴えた結果、オープンカットした部分は操車場等の建設工事終了後に、4m程度の土で埋め戻すことに、計画は変更されたそうです。
しかし、この程度の埋め戻しにより、地盤の滑りが本当に止まるのか、地盤や建物への影響がなくなるのかについては疑問視されており、現在も大学の先生が地盤調査などを行っていました。
現在、旧居住地区側に約20名、新病院側の組合屋に約10名が暮らしており、さらに新病院内に100名余の方が暮らしているそうです。
数年前から、個人的に生活の介助などのためにヘルパーさんを頼んだ場合に、ヘルパーさんに支払う費用の半分については公的補助がでるようになったようです。
当日、旧知の真武さんや宗田さんに通訳・歴史的建造物等の案内を引き受けていただき、また、訪問団のために、急遽、楽生院保留運動を支援している学生の方々が、楽生院保留運動の現状や残されている課題等について解説してくれました。
楽生院訴訟弁護団員である私と井上弁護士の他の8名の弁護士は、はじめて楽生院を訪れましたが、皆様のおかげで有意義な時間を過ごすことができました。再来年の新竹訪問の際にも、ぜひ時間をとって、ゆっくり訪れたいと考えています。
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平成27年10月27日(火)、長島愛生園愛生会館で、第25回ハンセン病療養所の将来構想をすすめる会・岡山の会議が開催されました。
すすめる会・岡山は、瀬戸内2園の将来構想を策定・公表した後も、その後の進捗状況を、相互に確認することを目的として、継続的活動しています。同会は、岡山県、瀬戸内市、瀬戸内市議会、労働組合、弁護団、市民団体等で構成されています。
全国のハンセン病療養所所在地でも、将来構想策定後も継続的に活動しているケースは稀な存在だと思います。
第25回となる今回の会議では、邑久光明園内に建設されている特別養護老人ホームが、来年2月には開設される見通しであることが報告されました。
また、瀬戸内3園が行っている世界遺産登録運動についても活発な議論が行われ、改めて、すすめる会の事務局レベルで、今後の方向性について協議することになりました。
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岡山弁護士会は、人権擁護委員会・ハンセン病被害者サポートセンター講演会を、下記のとおり開催します。
日時:平成27年11月8日(日)午後2時~4時(開場/1時30分)
場所:岡山弁護士会館
講師:德田靖之弁護士(ハンセン病国賠訴訟西日本弁護団長、菊池事件再審弁護団代表)
演題:「ハンセン病の「特別法廷」の問題を考える~最高裁の“検証”をチェックする。」
参加:一般市民の方々も参加できます。事前予約不要・無料。
最高裁は、平成26年5月に「ハンセン病を理由とする開廷場所指定に関する調査委員会」を設置し、同委員会において、いわゆるハンセン病「特別法廷」の設置について、その正当性の検証を始めました。この特別法廷の問題は、司法の責任やその在り方がまさに問われている重要な問題であり、前記調査委員会の動向が注目されています。
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ハンセンボランティア「ゆいの会」第32号を発刊しました。
「十坪住宅」保存運動からスタート!と題して、世界遺産登録に向けた運動特集号第2弾です。
広島県福山市の景勝地・鞆の浦調査や、愛生園の十坪住宅の現地調査の様子などを掲載しています。鞆の浦調査の記事は、毎日新聞岡山支局記者で,当会の13期生の久木田照子さんです。
鞆の浦については、伊藤孝著『日本の近代化遺産』(岩波新書)の、「V 市民運動が守る産業土木遺産ー危機に瀕する江戸の港湾施設」という箇所で触れられています。
この鞆の浦の市民運動にかかわっておられる人々と実際にお会いして、お話を聞かせていただいたことは、とても有益でした。
ハンセンボランティア「ゆいの会」ニュース第32号
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2015年10月12日(月)18時15日からのRSK山陽放送イブニングニュースの特集で「象の消えた動物園~鶴見俊輔とハンセン病」を放送します。放映時間は約10分の予定です。
「象の消えた動物園」は,編集工房ノアという出版社から刊行された鶴見俊輔氏の著作の題名です。この中で,長島愛生園の入所者であった故島田等氏のことやハンセン病回復者のホームを奈良に作る学生の運動にまつわる話が掲載されています。このハンセン病回復者のホーム「むすびの家」建設については,鶴見氏が書かれた「思い出袋」(岩波新書)でも取り上げられています。
テレビ番組表
http://www.rsk.co.jp/tv/program/program_2.html