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3月22日(木)16時30分から,鳥取地裁(遠藤浩太郎裁判長)で,ハンセン病・非入所遺族訴訟の第8回口頭弁論が開かれました。
原告側からは,ハンセン病治療法の変遷,及び,原告の母が,阪大皮膚科別館で受けていた診療,投薬,検査等の具体的内容について説明した第5準備書面を提出した。
原告の亡母は,阪大皮膚科別館で,ハンセン病の治療を受けていたが,そこでの医薬品費等については,健康保険が使えず自己負担であったうえに,ハンセン病における末梢神経障害や眼症状の治療のために,一般薬局で大量のアリナミンや目薬等も購入しなければならず,亡母や原告には,それらの経済的負担が大きくのしかかっていた。
次回に,原告のこれまでの準備書面で展開した主張に対する,被告らの具体的な反論書面がようやく出されることになった。
次回期日は,5月18日 16時30分と決まった。
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平成24年3月21日,国立療養所長島愛生園入所者の加賀田一さんが,逝去されました。享年94歳。22日,愛生園で告別式が執り行われました。遺骨は,故郷に戻られるとのことです。
加賀田さんは,かつて長島愛生園の入所者自治会会長もされ,人間回復の橋を呼ばれている邑久長島大橋の架橋運動に尽力されました。
平成22年に岡山で開催されたハンセン病市民学会の第1日目のパネリストとして登場されて,「長島事件」を振り返り,生き証人として,当時の情景が目に浮かぶような語り口でお話をされていたのを思い出します。
とても温厚な人柄で,愛生園歴史館等でお会いしたときなどに大変親しく話し掛けて頂きました。
「島は動いた」(文芸社 2000年刊),「いつの日にか帰らん ハンセン病から日本を見る」(文芸社 2010年)を刊行されています。ぜひ,読んでみてください。
ご冥福をお祈りします。
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本年5月12日(土)~13日(日)に,青森県(松丘保養園,青森市)と宮城県(東北新生園,登米市)で開催される,第8回ハンセン病市民学会総会・交流集会のプログラムが決定しました。
ハンセン病市民学会 : お知らせ「ハンセン病市民学会第8回総会・交流集会in青森・宮城集会のご案内」
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ハンセンボランティアゆいの会 2012年度総会のご案内下記の日程で,ゆいの会2012年度総会を,邑久光明園で開催いたします。
多くの会員の皆さまの参加をお待ちします。
記開催日時:2012年4月8日(日)10:00~10:30 2012年度総会10:30~12:30 映画「ふたたび swing me again」12:40~ お花見交流会(お弁当は各自でご持参下さい)開催場所:邑久光明園 本館2階会議室★総会のご案内と出欠回答用のはがき、会費納入のお願いは、3月15日頃到着予定のゆいニュース27号に同封いたします。★お手数ですが、出欠のはがきは3月31日までにご投函下さい。★年会費は、総会当日にご持参いただくか、お振込いただきますようお願い致します -
3月2日(金)午後から,3日(土)午前まで,岡山弁護士会館で,青法協第4回常任委員会が開催されました。
全国各地から,常任委員となって頑張っている若い弁護士を中心に60人集まり,司法,憲法等の喫緊の課題について熱心な議論が行われました。岡山支部からも若手を中心に14名が参加しました。
3日の午後は,オプションで直島にバスをチャーターし半日旅行に出かけました。20名弱が参加し,宇野港へ向かうバスの中で,時間をいただき,ハンセン病問題について話をさせていただいた。
ハンセン病問題には,療養所の将来構想問題など重要な課題が残っており,若い弁護士にもこの問題を引き継いでいきたいと思っています。
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2012年2月18日(土)13:00~16:00,大阪市立阿倍野区民センターで,「ハンセン病問題の啓発をめぐる課題~何を伝えるのか 誰に伝えるのか~」(主催:ハンセン病問題講演会実行委員会,共催:大阪府,大阪市)が,開催されました。参加者も多く関心の高さが伺われました。
同講演会は,「ミュージカル「ドクターサーブ」問題は突きつけたもの」という副題がついているとおり,大阪・神戸憲法ミュージカル「ドクターサーブ」問題を契機に,改めて啓発の在り方を考えようという趣旨で開催されたものです。
当日のプログラムは,ハンセン病回復者の宮里新一さんの,力のこもったミニライブと,シンポジウムの2部構成で行われました。
シンポジウムのパネリストは,全療協の神美知宏さん,関西退所者原告団のいちょうの会・会長の宮良正吉さん,ハンセン病療養所の将来構想をすすめる会・関西実行委員会の大槻倫子さん,アイルランガ大学客員教授の和泉眞藏さんで,冒頭に,DVD「ミュージカルドクターサーブ」(山梨公演)の一部を上映したうえで,各シンポジストから,このミュージカルに対する意見や感想が述べられた。
このミュージカルでのハンセン病患者の描かれ方が,観客にハンセン病に関する誤った知識や恐怖心を植え付けるものであること
回復者・家族にとっても,ハンセン病回復者に対する差別や偏見を助長する点で見過ごすことができない問題を含んでいること
ミュージカルで描かれた患者の姿は,医学的に間違っているし,さらには当時のアフガンの患者の姿からも,かけ離れていることなどが語られました。
回復者の宮良さんは,ハンセン病問題を語る場合には,ハンセン病回復者や家族の置かれている心情を理解し,偏見差別の解消につながり,当事者や関係者を励ますものであってほしいと願っていると述べました。
いちょうの会・関西すすめる会と,大阪・神戸憲法ミュージカル「ドクターサーブ」の実行委員会との話し合いは,現在も続けられているそうです。
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2月16日(木)午後2時から,長島愛生園で,園当局,入所者自治会,労組,岡山県と瀬戸内市,瀬戸内市議会,弁護団,県ソーシャルワーカー協会,ゆいの会などで構成する「ハンセン病療養所の将来構想をすすめる会・岡山」(会長:武久顕也瀬戸内市長)の会議が開催されました。
「ハンセン病療養所の将来構想をすすめる会・岡山」では,長島愛生園と邑久光明園の将来構想をまとめ,すでに厚生労働省に提出しています。
そして,将来構想を提出後も,それぞれの将来構想案を実現するために,引き続き,ほぼ2ヶ月に1回,会議を開催し,その後のそれそれの将来構想計画の進捗状況を確認しつつ,その実現に向けて議論を重ねています。
将来構想を提出した後も,引き続き,フォローアップ委員会活動を継続できている療養所は,少ないのではないかと思います。こうした活動を,もっと全国に情報発信していくことが重要ではないかと思います。
次回は,4月24日(火)午後2時から4時(邑久光明園)で行われます。