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昨日(日)午後2時から、岡山弁護士会で、ハンセン病問題を考える集会がありました。
1.弁護士德田靖之さんの「ハンセン病問題が私たちに問いかけるもの」と題する講演と、
2.德田さん、国立療養所長島愛生園入所者自治会長中尾伸治さん、邑久光明園入所者自治会長屋猛司さん、長島愛生園歴史館学芸員田村朋久さんの四人によるシンポジウム
の二部構成で行われました。
皆さんのお話をお聞きし、ハンセン病問題について、私たち市民一人ひとりが、自らのなかに潜む差別意識にしっかり目を向けるとともに、自分の問題として捉えことの大切さ、そして療養所の将来については、今後、市民による積極的に関わりが、一層強く求められていることを再確認しました。
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11月4日(金)午後3時から、鳥取地裁で、非入所者遺族訴訟の第6回弁論と進行協議が行われました。次回期日は,平成24年1月27日(金)午後4時15分です。
この日,被告国・鳥取県からは、第2準備書面が提出されました。
その中で,被告鳥取県は,ハンセン病に関する施策は,国とは別個に鳥取県独自の法的責任が存するとは考えていないとし,その理由として,県は,平成8年のらい予防法が廃止されるまで,同法に基づき被告国の機関委任事務として行った行為として行ったものである。昭和35年以降において,県が独自の政策でハンセン病の差別を助長したことはないなどと主張しています。
原告側からは、代理人らが作成した、原告が母親の発病以来、原告が家族として送ってきた人生や国のハンセン病政策により受けた被害について聴取した陳述録取書を提出しました。原告も約10分、ハンセン病患者(非入所者)の家族として、いかに日が当たらない状況に置かれてきたか、その心情などを語りました。
国は、長年にわたるハンセン病隔離政策により、深刻な被害を非入所者の遺族に対し与えたことについては、いまだに明確な謝罪も行うことなく、従って、裁判上もこれらの人たちについては被害回復の措置を執っていません。
入所者の遺族と同様に、非入所者の遺族についても、国の法的責任に基づき被害回復がはかられるまでは、ハンセン病問題が全面解決したとはいえないと考えています。
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山下道輔著・柴田隆行編の「ハンセン病図書館 歴史遺産を後世に」が,日本評論社から発刊されました。
「ハンセン病図書館」は,国立療養所多磨全生園にありました。
図書館設立構想が具体化したのは,多磨全生園入所者自治会が再建された翌年(1969年)に遡ります,この年は,多磨全生園創立60周年にあたる年であり,60周年記念事業として,自治会役員とされていた松本馨さんが,「ハンセン病のこれまでの苦難の歴史を綴った患者の書いたものが広く役立つ時代がきっとくる。そのために資料を保存する施設を造ろう」と提案したことに端を発します。その後,ハンセン病資料の収集・整理を実際に担当されたのが,本書の著者の山下道輔さんです。
1977年春,当時自治会長であった松本馨さんは,「いのちの初夜」を書いた北條民雄氏がかつて住んでいた「秩父舎」の跡地に,ハンセン病図書館を建設にこぎつけました。
そして,多磨全生園内に併設されていた「高松宮記念ハンセン病資料館」から,現在の「国立ハンセン病資料館」にリニューアルオープンすることになったことを契機として,多磨全生園入所者自治会は、「ハンセン病図書館」を閉鎖し、資料をすべて国立ハンセン病資料館に移管することを決議しました。
その結果,国立ハンセン病資料館のリニューアルオーブンから1年が経過した2008年3月末をもって,ハンセン病図書館は,閉鎖されました。
本書には,「ハンセン病図書館」設立にかけた松本さんや,その意志を継承した山下さんの思いや苦労,ハンセン病療養所における図書館の役割などが,くわしく書かれています。
是非,一読してみてください。
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ゆいの会では,長島愛生園歴史館ボランティア,ふれあいボランティア,付添いボランティア等,長島愛生園及び邑久光明園の入所者を支援する活動を,
両園及び両園入所者自治会と協力連携しながら,積極的に行っています。
平成23年11月1日,第7回運営委員会を開催しました。
日時:平成23年11月1日午後7時~8時40分
場所:岡山合同法律事務所
出席:近藤,金田,則武,出井,志賀,森田,八谷,田村,岩田,疋田,山本
次回開催日:12月2日(金)午後7時
議事)
1.財務
フリーマーケット収支報告
個人よりの寄付報告
2.会費
納入状況報告
3.忘年会
司会)八谷,二児
参加費)3500円,学生2000円
参加申込締切)11月25日
当日の準備集合時間)17時(アークホテル)
4.ふれあいボランティア(長島愛生園)
毎週1回,病棟で,入所者を対象に傾聴ボランティアを実施。
*ふれあいボランティア懇談会開催(11月24日)
長島愛生園本館で,看護部責任者と当会会員。
5.11月6日,岡山弁護士会ハンセンサポートセンター主催の市民集会「ハンセン病を知っていますか?ーハンセン病問題を考える」
場所:岡山弁護士会
日時」14時~17時(13時30分開場)
参加費:無料
6.歴史館ボランティア座談会
12月11日午後4時から,歴史館運営ボランティア担当者により,「療養所の将来構想と歴史館の今後の運営について考える」座談会開催。座談会の内容は,次回,ゆいの会ニュースに掲載する予定。
7.県医療ソーシャルワーカー協会の社会復帰支援員制度(県の依嘱)が来年3月末で活動を終了することに伴う,ゆいの会の活動への移行問題
4月以降,ゆいの会の会員として活動予定者の確定中とのこと。
7.金泰九(キムテグ)さんのドキュメンタリー「虎ハ眠ラズ」上映会報告
ゆいの会に,DVD寄贈がありました。ゆいの会総会で上映予定。
8.次回運営委員会
平成23年12月2日(金)午後7時
恒例の「ゆいの会」の忘年会も近づいてきました。
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群馬県草津町草津にある、国立療養所栗生楽泉園で、『特別病室』(重監房とも呼ばれていた)の復元に向けた、同園入所者と厚労省との協議が行われています。
「特別病室」の復元については、毎年1回、統一交渉団と厚労省との間で開催されている、ハンセン病問題対策協議会(座長厚労副大臣)でも、統一交渉団が要求してきた課題です。
国立ハンセン病療養所では、いずれも、施設内に懲罰のための監房あるいは監禁室が設置されていましたが、とりわけ、栗生楽泉園に設置された「特別病室」と呼ばれた重監房は、入所者には、「草津送り」として恐れられました。
重監房は、1938(昭和13)年12月24日に竣工したが、建設予算の捻出には苦慮し、らい予防協会を通じての三井報恩会の寄付金が当てられ、翌年9月30日から使用されました。
房は、4畳半ほどの広さで四方は全面コンクリート。小窓が一つあるだけのため昼間でも暗く、冬は氷点下20度近くになることもありました。しかし、暖房もなく、板敷きに、一枚の敷き布団、掛け布団だけという状態でした。
戦後、入所者らによってその過酷な実態が暴露され、社会問題となり、この重監房が廃止される1947(昭和22)年8月までの間に、92名が投獄され、22名が凍死等により獄死しました。
重監房については、栗生楽泉園入所者沢田五郎さんが書かれた「とがなくてしす 草津重監房の記録」(皓星社 2002年4月刊)に詳しい書かれています。
asahi.com:草津ハンセン病療養所 監禁施設復元へ協議-マイタウン群馬
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国立ハンセン病資料館では、現在、企画展示 「たたかいつづけたから、今がある-全療協60年のあゆみ 1951年~2011年」を、開催中です。
会期:2011年10月1日(土)~12月27日(火)
会館時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜日、祝日の翌日
会場:国立ハンセン病資料館
観覧料:無料
期間中、講演会も企画されています。
詳しくは、下記HPをご覧下さい。
企画展示のご案内|展示室のご案内|国立ハンセン病資料館
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11月6日(日),岡山弁護士会館で,ハンセン病問題を考える集会「ハンセン病のことを知っていますか? 今も残る課題」が開催されます。
89年に及んだ我が国のハンセン病隔離政策が今に残す課題,ハンセン病療養所の将来のあり方(将来構想)について,市民と共に考える,岡山弁護士会主催の市民集会です。
日時:11月6日(日)14時~17時(開場13時30分)
場所:岡山弁護士会館2階大会議室(岡山市北区南方1-8-29)
入場料:無料
会場には,駐車場はありません。
内容)
1 講演:徳田靖之弁護士(ハンセン病国賠訴訟西日本弁護団共同代表)
2 シンポジウム:中尾伸治長島愛生園入所者自治会会長,屋猛司邑久光明園入所者自治会会長,田村朋久愛生歴史館学芸員・ゆいの会会員,徳田靖之弁護士
朝日新聞2011.4.30(愛生園,光明園の将来構想に関する記事)
http://mytown.asahi.com/areanews/okayama/OSK201104300111.html
長島愛生園と邑久光明園の将来構想については,瀬戸内市のHPに掲載されています。
http://www.city.setouchi.lg.jp/life/support12_3.html
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10月29日(土) 岡山県総合福祉会館1階で,布施辰治生誕130年 ドキュメンタリー映画「弁護士 布施辰治」の上映会が,あります。
ぜひご覧下さい。
生きべくんば民集と共に,死すべくんば民集のために
100年前,韓国を強制併合した日本,それは徹底した人権抑圧の時代であった
「一人だって見殺しにされていい人類などない」
私たちへ「生きるとは何か」を語りかける
(上映会 ビラより)
キャスト:赤塚真人/浅野允之/石沢真由子/大木章 ほか
ナレーター)湯浅真由美
朗読)中村雅俊/浜名美貴 ほか
監督・脚本) 池田博穂
撮影)野間健
音楽)小六禮次郎
制作)Office池田
上映時間:10月29日10時30分と14時の2回です。
場所:岡山県総合福祉会館
入場券:前売り1000円,当日1200円,高中学生700円
「布施辰治」岡山県上映実行委員会 連絡先 国民救援会:086-254-2799
布施辰治ドキュメンタリー映画公式ホームページ
http://www.fuse-tatsuji.com/
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毎日新聞支局長からの手紙-故郷を取り戻す旅
毎日新聞岡山支局長斉藤貞三郎さんが、国立療養所長島愛生園の宇佐美治さんが故郷に戻り、親族と交流深めた旅について、書かれています。
宇佐美さんにとって、これまでとても遠かった故郷が、ここ数年の親族との交流を通じて、身近に感じられる存在となっているようです。
先日のRSK山陽放送、午後6時15分からのイブニングニュースの中でも、宇佐美さんが、今回、故郷に戻ったときの様子が、放映されていましたので、ご覧になった方もおられると思います。
支局長からの手紙 - 毎日jp(毎日新聞)